編集部ブログ

今年も図書館の館長になる(選書をご紹介・後編)

東久留市立中央図書館で、2015年から「本を作る人、売る人、読書がつながる活動をする」ことを目的に開催されている「図書館フェス」。

そのイベントの一つ「ひとハコ図書館」に昨年、参加させていただいたのですが、今年も「ひとハコ」に入るおすすめの本を選び、東久留米市立中央図書館に展示していただきました!

図書館の館長になる(選書をご紹介・前編) 東久留市立中央図書館で、今、「図書館フェス」というイベントが開催されています。2015年から「本を作る人、売る人、読書がつながる活...

本好き、図書館好き、書店好きの編集長、もう大喜びで選びますので、ほかの図書館の皆さまも、ぜひご依頼ください(趣味なので無料です)!

前編はこちら

https://tamakita.com/blog/2023hitohakotoshokan/

 
では、選書の紹介後編です。

6 サバカン SABAKAN

(金沢 知樹著/文藝春秋)

ごはんポイントはもちろんサバの缶詰。私はサンマの缶詰が好きでして、サバの缶詰を使った、この本に出てくる料理も食べてみたいなと思いました。幼少時の経済格差ってとても大きなテーマで、私もだいぶ貧しかったのですが、だからこそタケちゃんみたいに冒険したり、負けなかったりする部分もあります。子どもって強いですよね。それにしてもサンマの缶詰、以前は節約食品だったのですが、最近高くて買っていません。


7 知識ゼロからの駅弁入門

(桜井寛, はやせ淳著/幻冬舎)

電車に乗らなくても駅弁は食べたい。スーパーでも駅弁大会は人気です。この本を見ているだけで旅気分。東京駅へ行きたくなりました。駅弁ひとり旅、いつかしてみたいです。


8 BUTTER

(柚木 麻子著/新潮社)

男性からお金を搾取し、毒殺したとして有罪判決を受けた木嶋佳苗死刑囚がモデル。不思議なのですが、こういうカリスマ性を持った人、身近に意外といます。この本のごはんポイントは、タイトルにあります「バター」。エシレバターというフランスのバターが出てくるのですが、いまだ憧れたままです。ロブションにも、銀座ウエストのクリスマスケーキにも憧れたまま。来年はこれらを食べるのが目標です。


9 森のなかの海

(宮本 輝著/光文社)

宮本輝は昔から好きで、ほとんどの作品を読みました。最初に書簡形式の小説『錦繍』を読んで、「こんな書き方もあるのか」と感動しました。『森のなかの海』は、内容よりも森でとれる栗、その落ちる音、マロングラッセの描写がずっと頭に残っているのです。旅をして、暗い森に出会うと、この小説とおいしいマロングラッセが頭に浮かびます。


10 月曜日の抹茶カフェ

(青山 美智子著/宝島社)


お抹茶を飲んだときのように、清涼感のある一冊。ドロドロしたところがなくて、でもほろ苦くて、上品な語り口です。家族ストーリーあり、恋愛あり。若い人もさっぱり読めると思います。それにしても、抹茶カフェ、いいですね。いろいろな人がふらりと入ってこられる抹茶カフェをやってみたいけれども、経営は大変そう。編集者は小料理屋をはじめるイメージが強いのですが(?)、私はいつか抹茶カフェも実現したいと思います。

というわけで、駆け足で10冊をご紹介しました。選書の依頼を受けてから実はそのまま提出を忘れてしまい(すみません)、「どうでしょうか…」とご連絡をいただいて慌てて選書表に記入を開始。役に立ったのが読書記録でした。感想までは書いていないけれども、読んだ本のタイトルと作者だけはメモしているのです。それだけでも、内容がありありと浮かんできて、ささっと選書表を提出できました。読んだ本のタイトルと作者のメモ、おすすめです。

また来年も、選書させていただけますように。ほかの図書館さんからのご依頼もお待ちしております!

編集長 原田あやめ

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