編集部ブログ

地域ネコの広報

次々書くべきことが生まれるので、これ以上待っているとネコの話が書けない。あるあるを早く言いたいのに言えない状況になっている。と思っていたら、ちょうど地域ネコのニュースを目にしました。ここがタイミングだったのでしょう。有料記事ですが、

「殺処分ゼロ目指し 地域猫対策や子猫里親に力 和歌山市」

https://mainichi.jp/articles/20191013/k00/00m/040/110000c

先日、某自治体から、地域猫の広報に関するフライヤー制作のご依頼をいただき、納品してきました。

地域猫とは、特定の飼い主がいないものの、いわゆる野良猫とは違い、地域住民の認知と合意の上で管理されている猫、具体的には管理活動の一つとして避妊・去勢されており、その証である「さくらみみ」(耳先がカットされている)になっている猫です。冒頭の写真の白猫さんも「さくらみみ」。右耳の先がカットされているのが分かるでしょうか。

日本動物愛護協会のウェブサイト、見やすいです。

https://jspca.or.jp/localcat.html

「飼い主のいない猫を勝手気ままな「飼い主のいない猫」として放置するのではなく、猫の嫌いな人にも、ある程度許容してもらえる「地域猫」として一定の管理をして見守っていこう、将来的には飼い主のいない猫を減らしていこう、という考えです。」と同サイトより。

環境省のサイトにも資料がありました。資料内、「にゃんでも相談室」が気になります。

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2806a/pdf/05_01.pdf

上記のような考えのもと、自治体に登録している団体が「地域猫活動」として地域の猫を管理しているのです。

そういった団体の活動が「猫を増やそうとしているんじゃないか」とか「捕まえて保健所に入れようとしているんじゃないか」とかいろいろ誤解を生むために、地域猫活動とはなんぞや、という今回のような広報物が必要になるのですね。

(制作側としては、明るく可愛く仕上げて、よい広報物になったと思います。弊社に何部か予備がありますので、見たい方はご連絡ください)

さて、この地域猫フライヤーを納品して帰る道すがら、商店街の近くで猫を発見しました。地域猫のことがなくても私は猫がいれば近寄りますので、猫のいるところに行きました。するとそこに、猫にエサをあげている女性がいました。ネームプレートを首から下げていらっしゃいます。

原田「こんにちは。可愛いですね。この子たちは地域猫ですか」

女性「そうそう、そうなんですよ、みんな、さくらみみ」

原田「私、地域猫のチラシを作ったところなんですよ」

女性「そうなの? ありがとう!」

女性は正面から両手で私の肩を掴み、お礼を言われました。

女性「5年活動してきて、やっと理解してもらえるようになったかな」

やっぱり、誤解を受けることが多いようです。「さくらみみ」のことは、私も今回のフライヤーを作るまで知りませんでした。

こういう広報の、しかも大好きな猫の役に立つ仕事ができて本当に良かったなと思いました。しばらく、5匹ほどそこにいた各、猫さんの話を聞きました。それぞれにストーリーがあります。

人間同士も猫同士も、人間と猫も、地域で仲良く暮らすには一工夫必要ですね。ほかの地域でも、地域猫の広報のお手伝いができたらいいなと思います。人間同士のコミュニケーションのお手伝いも。猫同士のことについては、猫から要請があれば考えます。

原田あやめ

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