「駅がないbot」中の人インタビュー
たまきた20-21冬号「道と駅~芋窪街道×多摩モノレール」では、多摩モノレールの北部延伸について、武蔵村山市の担当者にインタビューしています。
武蔵村山市は東京都で唯一、「駅がない」市。鉄道の敷設による交通の発達は経済、生活、教育、その他さまざまな人間の活動を左右するため、武蔵村山市では長年「武蔵村山市に多摩モノレールの駅を」と要望やPRなどの活動してきました。そして2020年1月に多摩モノレールの箱根ケ崎方面延伸の事業計画に着手すると報道され、駅を心待ちにする地域の人たちの間で話題になったのです。
武蔵村山市の多摩都市モノレールに関する情報http://www.city.musashimurayama.lg.jp/shisei/shisaku/machizukuri/1002063/index.html
多摩モノレールについて、また延伸について、たまきたPAPER20-21冬号でその概要や、市の担当者の思いを読んでいただけると今の多摩モノレール沿いの様子や過去も知ることができます。その上で今後、多摩モノレールがどうなっていくのか、行方を追うのに役立つと思いますのでぜひご覧ください。
「駅がないbot」中の人インタビュー
さてタイトルなのですが、同市の活動や報道の影で、Twitterでひたすら駅を楽しみにしているアカウントを見つけました。駅を待つ気持ち、武蔵村山市に遊びに来てほしい気持ちがリアルでコミカル、かつ「へえ~」と思わせてくれる知識も垣間見えます。そんな駅がないbot( @ekinaishi634608 )の「中の人」に、ちょこっとインタビューをしました(botなので年齢性別その他不詳です)!
「駅がないbot」をはじめたきっかけは
大人になって、「武蔵村山以外」の環境や人に触れる機会が増え、武蔵村山の特徴を自覚する機会がとても増えました。そして 武蔵村山に関する日々の雑感を脳内で煮込んでいくうちに、ぼんやりと「過疎」「衰退」「政治」の文字が浮かんで、小さな日々の不便を改善しないと少子化の時代に地域ごと衰退するように感じたんです。 あるとき、そんな思いやふとした会話の一節、生活の雑感などが頭に溢れてしまい、どこかに出さなければという思いでこのbotをつくりました。
駅がないことにフォーカスしているのはなぜですか
ある日、終バスを逃してタクシーで帰宅していたら、運転手さんにモノレールがなぜ武蔵村山に通らなかったか、という話を聞いて衝撃を受けました。その話の中には政治に関わることもあったのですが、例えば政治を動かそうと思うなら、ひとりの陳情だと弱いですよね。市内の多くの人の感想を集めることは、たくさんの人の気持ちを伝える陳情と似ているなと思いました。それを少しだけ可視化したかったのです。
ツイートする情報はどうやって集めていますか
ツイートの内容は自分の実体験と、公式からの確かな情報、主にオンラインで調べられる範囲のものです。政治という形で考えると難しく思えたり、いろいろな人との会話がしにくかったりする面があります。でも、Twitterをする一部の人の中ででも笑って共感してもらえたら、少し町の空気が変わるんじゃないかと思っています。 ちなみにどこかの内部の事情通とかではありません(笑)。
今後やっていきたいことはありますか
botを始めた頃に想定していたよりもずっと早くモノレール延伸計画が具体化して、その喜びはもちろんですが、 立退きが必要な友人もいるので悲しさという面でも、たくさんの方と分かち合えたらと思います。
―これからもツイートを楽しみにしています。ありがとうございました!
今回、多摩モノレールの延伸のほか、地域の企業の歴史、多摩モノレールを運営する「第三セクターとは?」「戦時中の接収とは?」など若年層にも知っておいていただきたい用語の解説を加えています。富士山がきれいに見えるスポットやパン屋さんなどの話題もあります。
地域から生きた社会を学ぶ一助になればとの編集部の思いから、ご希望の学校に『たまきたPAPER2020-21冬号』をお届けします。1クラス分、1学年分など、数はご相談ください(なくなり次第終了) 。事前に誌面をご提示することもできますのでご相談ください。
コロナ禍で集団になること、出掛けることがしにくい昨今、副教材のようにお使いいただけたら幸いです。
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