編集長の目

WEB公開をするのか、しないのか

AYA-CTO

「なぜフリーペーパーなのか?→回答」でお話したとおり、『たまきたPAPER』は無料の紙媒体でやっていくのだ!ということなのですが、ではオンラインで誌面は公開しないのか?という、これまた以前からの問題に突き当たりました。

いくつかの方法で公開していたことはあるのですが、どうも毎回、「WEBで見てください!」という気持ちになれずにいました。それは前回書いたことに通じているのだろうと思います。

加えて、8ページの中綴じという『たまきたPAPER』の構成も電子版に合わないのだろうと思い至りました。

せっかく紙で発行するのを基本に作っているので、電子版でよくある「ぺらぺらめくる」モーションがあればいいのかなと思うのですが、8ページというのは、めくると表紙を入れても4回なのです。中身だけ見ようとすると2回です。2回では、あえて「ぺらぺら」めくらなくてもいいような気がします。

A3の紙(これで4P)を二つ折りにして、真ん中を閉じて8Pにしているわけなので、見開きはA3が1枚です。この見開きをWEBで表示すると、特にスマホでは字が小さくなって読みにくく、あちこち一部ずつ拡大しながら読むことになってしまいます。こうなると、WEBに掲載したところで皆さん幅広く読まないのではないかと思うのです。

新聞の電子版は記事ごとに拡大する機能がありますが、『たまきたPAPER』は一つの記事が大きいので結局記事の一部ずつ拡大することになりますし、本のようにページ数がないのでぺらぺらめくる甲斐がないです。文字だけでほぼ構成されている本ならスマホの1画面に1Pで読むのにいいのですが、見開きで構成している小誌はそれも合致しない。どうにも、紙でふらっと持って行っていただくのに最適な構成なのでした。

そういうことでこれを書きながら整理しているのですが、WEBでは表紙画像と目次だけ公開。昔ながらに街に設置させていただくということでよいという結論に至りました。

その代わり、紙でしかできない展開を考えています。

北多摩というエリア、設置させていただくにもいいエリアだと思うのです。郊外で、あまりお店とお店の間の距離が長いと設置先へ配達しきれません。都心ですと、お店にレジ前などに設置していただけるスペースがなかったり、どちらかというとファミリー向けの誌面がお店のデザインに向かなかったりします。北多摩という場所だから、フリーペーパーという発行スタイルが成り立っていると思われます。

どうも、時代の波に乗ることを怠けたような気持ちがどこかにあったのですが、私の「なんとなく」には理論がありました。

そんなわけで、『たまきたPAPER』新刊が読めるのは紙だけ。堂々とガラパゴス化しておこうと思います。

原田あやめ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT ME
記事URLをコピーしました