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ゆるやかに境界を越えて行き交う ちいさい秋津みつけた

**【『たまきたPAPER』2017年秋号掲載記事を再編集】**

カフェなどの店舗について、現在の情報も調べて追記修正していますが営業内容が変更になっている場合もあります。お確かめの上お出かけください。

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たまきたの地域で秋の話題と言って秋津というのは安易な発想かと思いつつ、秋津にどうしても行ってみたくなった。
10年ほど前に仕事で新秋津駅付近の商店街に行ったことがあったが、何か目立つものがあったという記憶はない。しかし本誌に関わる2人の女性が立て続けに秋津駅前にあるという「コラボカフェ」のことを語ってくれて、そのスタッフの方からの、本誌についての感想も人づてに聞こえてきた。何か秋津という地に招かれているような感覚を覚え、ある休日に秋津駅周辺を訪ねた。

■入り組む境界線

秋津町は東村山市最北の町。その北端で西武池袋線とJR武蔵野線が交差しており、交差地点の脇に、遠いような近いような距離感の秋津駅と新秋津駅。周辺は市境と県境が複雑に入り組み、線路や坂道、川の流れが平面に、立体に交差している。

秋津駅を南口から降り、回廊のように取り巻く商店街を歩いていると、いつの間にか新秋津駅の前にいる。線路の上を通る古びた橋、ささやかな水をたたえる秋津公園、朱色の本殿が美しい秋津神社、無愛想に思えるほどありのままの自然が残る淵の森をさまよう。鮎がいるという柳瀬川を眺め、線路脇をせり上がる坂道を上る。
歩いたのが埼玉なのか、東京なのか、よく分からなくなる不思議な感覚を覚えながら秋津駅に戻り、駅の向こうに渡るために入場料を払えば、境界線を越える手続きを行ったような気がする。北口の改札を出ると、コラボカフェが目の前に見えた。

秋津駅北口の目の前にあった

 

■コラボカフェスタッフ 鈴木さんのお話

右が鈴木さん。現在は「Happy Creations Que」を運営

 

「このカフェは記載する住所としては清瀬市野塩なんですが、埼玉県所沢市と東村山市秋津町、3つの地域が隣り合うところにあるカフェとして、境界線マニアの方から取材を受けたこともあるんですよ。
秋津という地名の由来は諸説あるようですが、私はあるお客さまから「秋津島」から来ていると聞きました。『古事記』で日本の本州のことがそう書かれていて、この辺が秋津島の真ん中にあたるから秋津という名前になったという話です。
本州に形が似ているから、トンボのことを秋津虫とも呼ぶそうですね。トンボは前にしか進まない、退かないので「勝ち虫」ともいって縁起がいいとされていて、鎧や刀の紋にも使われていたそうです。
そのお客さまは、「このカフェにはトンボがいるよ」ともおっしゃっていました。
コラボカフェはいったん終わりますが、レンタルボックスやイベントで出店のチャレンジをしていた方が、また活躍できるように新しい場所を探しています。私たちは秋津虫を連れて、また前に進みますよ」。

足の赴くままに訪れた秋津。取材依頼を一切していないにもかかわらず、境界に寄り添うカフェの行く末、秋津島や秋津虫の話が現れてきた。自治体の区切りをゆるやかに越えて交わる人たち、歴史や神話、土地そのものが醸し出す神聖ともいえるような空気が、秋津の魅力ではないだろうか。

■3つの地域が交わるカフェで

秋津駅北口目の前のコミュニティーカフェ。利用料金内でお茶などのフリードリンクが飲めるほか、その他飲み物、ランチなども別料金で注文できる。雑貨などを販売できるレンタルボックス、コピー機などの設備も。2017年12月に別業態の店舗としてリニューアルする予定。

※Collabo Cafe 秋津は閉店し、2017年11月3日、新たに「Happy Creations Que」として開店しました

 

■コラボカフェ利用者のお話

橋本香奈絵さん

最初は近くで買ったパンなどを息子と一緒に食べることのできる便利な場所として利用していました。たまきたにSBI大学院大学プレスクール(下の広告をご覧ください)の広告を載せてもらえることになって、置いてもらえる場所としてこちらのレンタルスペースを思いつきました。スタッフの方に相談すると、どこが目につきやすいか親身になって考えてくださって、店内のほぼ真ん中の場所に決まりました。こんなに利用者に寄り添ってくれる居心地のいい場所がなくなるなんて、残念です。

カフェ内では囲碁、占い、学習など思い思いのひとときを過ごす

やさしい味のうどんはサラダも付きヘルシー

アルキニスト倶楽部の秋津メモ

秋津神社は秋津のお不動様と言われ、本殿の細工の素晴らしさは特筆ものです。境内には力石もあります。
近くに教会もあって、周辺の景色は和洋が混在しているのも面白いところです。

一杯飲んでぶらり
秋津駅から新秋津駅までの約400mにわたる商店街では飲食店が軒を連ねていて、一杯飲み屋さんを巡る夜歩きも魅力的な街ですよ。

 

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