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郷土美術園秋の特別公開

(仮称)東大和郷土美術園 ~秋の特別公開~

東大和スイーツウォーキングが行われた晴天の11月23日(日)。ウォーキングの立ち寄りスポットの一つとして、東大和美術園が特別公開されました。ウォーキングに参加した記者も美術園に足を運び、「展示ガイド」を聞きながら、吉岡堅二氏の作品や素描などを見学してきました。

(吉岡堅二氏について詳しくはこちらの記事をご参照ください「吉岡堅二新収蔵品展」「東大和郷土美術園でお茶会」)

いつもは静かにたたずむ郷土美術園ですが、この日はウォーキングのルートになっていることもあり、たくさんの人が訪れてとてもにぎやか。門の先では、吉岡堅二氏がたくさんの人がやってくるのをニコニコと迎え入れているような気がしました。

厳かな美術館で絵画を観賞するのも優雅で貴重なひとときですが、画家が制作活動をした家で、その息づかいを感じながら絵を見るのも、たびたびは訪れない機会です。芸術を身近に感じ、感性を解放して作品に親しむことができます。

前回の吉岡堅二新収蔵品展では大きな作品が中心でしたが、今回の特別公開は小さな作品を集めて開催されました。「展示ガイド」で絵の解説をするのは、「吉岡堅二新収蔵品展」で展示の案内をしてくださった山本悦子さんです。絵画の作品展らしく、画家風に赤いベレー帽をかぶってのガイド。明るく親しみやすい語り口で、肩の力を抜いて解説を聞くことができました。

「展示ガイド」でまず紹介されたのは、『雉(きじ)』という未完の作品です。吉岡氏は知人の画家から譲り受けたキジを家の裏で飼い、観察して描いていたそうです。

吉岡氏は何枚も同時進行で絵を制作しており、「絵描きさんの心情からすると、うまくいっているなと思っている絵のほうがどんどん描け、うまくいかないなと思っているものは途中で何枚も残っていきます。描き進められるものがどんどん先に完成していくので、ほかにも何枚か途中の作品が残っています」とのことでした。

絵を描く作家の気持ちやモデルとなった動物の由来、エピソードなどを知っていくと、未完の絵に自分が思い描く背景が描き入れられていくようです。

次に紹介されたのは『鶸(ひわ)』という作品です。雉と同じ日本の鳥を描いていますが、その技法は異なっています。それは「余白の取り方」です。「『雉』は背景を描き込むことを前提で描いていますが、『鶸』はきらきらした雲母の絵の具を雲のように塗り、背景の処理をして完成しています。そちらのほうが伝統的な日本画の技法の処理の仕方です」。同じ日本の鳥をモチーフにしていても、洋画的な描き方、日本画的な描き方では受ける印象がかなり違っています。

次は、菊の絵の草稿(右の特別公開チラシに掲載されている菊の絵です)と洋蘭を描いた作品です。菊のほうがモチーフとしては「和」で、洋蘭はその名のとおり「洋」ですが、菊のほうが西洋の絵の技法を取り入れて描かれているとのこと。「この絵を見た時にゴッホの『ひまわり』を思い出しました」とのこと。言われてみれば、確かに似ています。

そのほかにも展示されている『ノートルダム寺院』、セキセイインコやフラミンゴ、ウナギなどのスケッチの解説があり、吉岡氏が描く「和と洋」の絵画をじっくり観賞しました。

スイーツウォーキングらしく、美術園入り口の長屋門の前ではリンゴが配られていました。ウォーキングルートは全長約12km。さすがに疲れて帰宅し、思わず美術園でいただいたリンゴを丸かじり。このリンゴが、みつが入っていてとてもジューシーで、疲れた体に染み渡っていきます。近所の人に気軽に絵をあげていたという吉岡氏にいただいたお土産のようで、さきほど見た絵を思い出しながら味わいました。

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