編集長あやめ日報&旧たまきたWEB記事

「包摂的起業」として取材を受ける

昨日、ご縁があって経済産業省の方々(3人いらっしゃった)に取材を受けた。国際会議で「包摂的起業」に関する発表の事例としてお話を聞きたいとのこと。

「包摂的起業」とは、時間に制限のある子育て中の女性やシニアなど、社会的弱者とはあまり言いたくないけれども、とにかく起業しにくい立場の人が国や自治体などの支援を受けて起業すること、らしい。

そういう視点で自分のことを見ていなかったので、話をいただいた時点で新鮮だった。仕事をしにくい条件は、挙げればたしかにたくさんある。でも大変さの種類が違うだけで、家事育児その他のことを誰かが担ってくれている人でも、何かほかのことが大変だし、家族の支えあって生活も仕事も成り立っているし、特別に自分の立場だけがやりにくいとはあまり思っていなかった。

…でも、そういう考えを明確に持ったのは、結構最近のことかもしれない。創業支援拠点「BusiNest」の創業支援コースに登録するときに、そういえば、サブテーマみたいなものを持っていた。「厚生労働省管轄から経済産業省管轄へ」。

大げさな言い方だけど、私は先日「この子育ては正しいか?」で触れた「在宅ワーカー」事例として『HOME WORKERS WEB』に載っている。このサイトが、厚生労働省の「在宅就業者総合支援事業」。「BusiNest」に入る前は、そんな形で「先輩在宅ワーカー」ということで、「厚生労働省の○○」たるイベントの講師だったり、ファシリテーターだったりで呼んでいただいていたのだった。

もちろんありがたくお受けして、在宅でないと仕事がしにくい人たちに教えるようなことをしてきたのだけど、子育てが落ち着いたら最終的には「経済に貢献」する事業体になりたかった。なので、「厚生労働省管轄から経済産業省管轄へ」と思っていた。(在宅ワークでも経済に貢献する人もたくさんいるけど、ここでは社会的に包摂される人の在宅ワークを言っている)。

話を聞いてくださった経済産業省の方が、「土台が固まって、今事業として大きくなるところの過渡期なんですね」という主旨のことをおっしゃった。確かにそうだ。改めて経緯を客観的に見るに、確かに「包摂的起業」をしたところで、まさに「厚生労働省管轄から経済産業省管轄へ」の過渡期なんだと思う。そこでこうしてに事例として聞いてもらうというのは、ストーリーのある(流れを分断しない、人から見て分かりやすい、共感してもらえそうな)進み方をしているのだと思った。

思えば子育ても、ずいぶん支援制度を利用した。昼間子どもと二人きりの状態が続くのが精神衛生上よくなかったので、東大和市の子ども家庭支援センター「かるがも」に入り浸っていたし、定期的に子どもを一時保育に預けて、息抜きをすると同時に子どもの様子を確認してもらっていた。自治体ということでいえば、今、東大和市の創業塾出身者ということで市のいろいろなイベントにも関わらせていただいているし、自治体からの支援、応援もずっと受けていると思う。

在宅ワーカーを支援する「特定非営利活動法人フラウネッツ」のライター講座を受講してライティングを勉強したし、その理事長が別途経営する会社で仕事をいただいて、たくさん経験を積んで技術的な今がある。それと同時に、それらの支援施設やNPOで出会った子育て仲間や事業をする仲間、先輩がいて、その人たちとは支え「合って」きたと思う。そこからお客さんになってくれる人たちも現れて、仕事にもつながっている。

公的機関や自治体の支援をベースにしつつ、NPOの事業も利用して、そこで出会ったたくさんの民の人たちとつながって、子育てから起業までをやってきたということ…この取材で、今まであまり考えていなかった側面での来し方が見えた気がする。

家庭全体の収入としてはちゃんとあって生活に困窮しているわけではない、でも社会や経済活動に関わりにくい。そういう人への支援が実って起業する人が増えて、経済を活性化させるというのは、最終的には事業をする個人の力という厳しい現実もあるけれども、夢もある話だと思う。好きなことで稼ぐという夢を叶える人が増えるということだし、子どもも未来を明るく見られる気がする。

まだ何か達成しきれたわけではないので何を生意気なと自分で思うけど、少なくとも事例にしてもらえる私はそうやってここまでやってきたので、結構自信を持って、(聞かれていないのに)主張した。

「主婦とか母親で能力、意欲を持っている人に、起業支援は必要だと思います。支えが必要なんて甘いという考え方もあると思いますけど、すべて自己解決できる人だけが起業すべきという考え方の中では、ほとんどの女性は事業を立ち上げられないです。支援制度や助成金制度で、火種を持っている女性の意識を改革して、経済的な自立度の低さを支えることで、ちゃんと事業をやれる人が増えると思います」。

 

原田あやめ

 

 

 

関連記事

コメントは利用できません。

ねこまん教訓カード

Facebookページ

ページ上部へ戻る